こんにちは。
今回は、国際学会に参加する際に避けては通れない「ネットワーキング(懇親会や休憩時間、ポスター会場での雑談)」で使える実用的な英語フレーズを解説します。
自分の研究発表だけでなく、海外の研究者と挨拶を交わしたり、バンケット(懇親会)やコーヒーブレイクで打ち解けたりする時間は、国際学会の醍醐味であり大切な情報交換の場です。
私は素材・化学のエンジニアとして研究開発に充実している私ですが、2年間ほど海外の大学の研究室に派遣されて研究開発に従事していたことがあります。
また、帰国後も、5つ以上のアメリカやヨーロッパにある大学との共同研究を進めてきました。当然、ACSミーティング(アメリカ化学会の年会)をはじめ、オランダ、ドイツなどさまざまな場所の国際学会にも参加してきました。
その際に重要となるのが、当たり前といえば、当たり前ですが、参加者とのコミュニケーションです。特にポスター発表では、ビールやお菓子がふるまわれながら、発表者や聴講者がフランクに会話しますし、プレゼンテーションでの質疑応答も非常に活発です。
私自身がさまざまな学会に参加した経験をもとに、必要なコミュニケーションやフレーズをまとめました。場面をイメージしやすいよう、研究者と先輩研究者の会話形式で具体的に説明します。
本記事が、海外での業務にお役に立てれば
💡 オープニングトーク
研究者:
「先輩!学会でのプレゼンや質疑応答の準備はなんとかできたんだけど……実は一番不安なのが『発表以外の時間』なんだよね><」
先輩研究者:
「ポスター会場での自由会話や、コーヒーブレイク、バンケット(懇親会)での雑談のことだね?」
研究者:
「そうなの!海外の研究者と何を話せばいいのか分からないし、話しかけるきっかけがつかめなくて一人でポツンとしちゃいそうで……。ネットワーキングで使える便利な英語フレーズってないのかな?」
先輩研究者:
「あるよ!実は学会でのネットワーキングには『話しかけ方の決まり文句』や『会話をスムーズに広げる定番の流れ』があるんだ。型さえ押さえておけば、自分から自然に声をかけられるようになるよ!」
研究者:
「本当!?ぜひそのフレーズと話しかけ方のコツを教えてほしい!」
1. なぜネットワーキングで会話が続かないのか?(よくある悩み)
フレーズを学ぶ前に、日本人研究者が学会の雑談で困りがちな原因を整理しておきましょう。
- 話しかける「第一声(きっかけ)」が分からない
相手が一人でいる時やグループで話している時に、どう割って入ればいいか迷ってしまう。 - 自分の研究を短く説明(エレベーターピッチ)できない
専門用語を並べて長々と説明してしまい、相手に伝わりづらくなる。 - 会話の「終わらせ方」や「連絡先交換」のタイミングが分からない
話が途切れた後に気まずい雰囲気が流れてしまう。
これらは、シチュエーション別の定番フレーズを覚えておくだけで一気に解消します!
2. 【シチュエーション別】ネットワーキングでそのまま使える神フレーズ
① コーヒーブレイクやバンケットで話しかける「第一声」
会場で一人でいる人や、テーブルが隣になった人に自然に声をかけるフレーズです。
- Hi, mind if I join you?
(こんにちは、ご一緒してもよろしいですか?) - Are you enjoying the conference so far?
(ここまでの学会を楽しめていますか?) - Which university / company are you from?
(どちらの大学・企業から来られたのですか?) - Where are you based?
(普段はどちらを拠点に研究されているのですか?)
② 相手の研究内容を尋ねる・自分の研究を伝える
相手の専門分野を聞いたり、自分の研究を簡潔にアピールする表現です。
- What is your main research area?
(ご専門の研究分野は何ですか?) - What brought you to this conference?
(今回の学会にはどのようなテーマで参加されたのですか?) - I’m currently working on [研究テーマ].
(私は現在、[研究テーマ]について研究しています。) - I presented a poster / paper on [研究テーマ] today.
(本日、[研究テーマ]に関するポスター発表/口頭発表を行いました。)
③ ポスターセッションで話しかける・対応する
ポスター会場で自分から質問する時や、自分のポスターに来てくれた人に説明を始めるフレーズです。
【見る側として話しかける時】
- Could you tell me a little bit about your poster?
(ポスターの内容について少し教えていただけますか?) - I’m very interested in your work on [テーマ].
([テーマ]に関するあなたのご研究にとても興味があります。)
【説明する側として迎える時】
- Hi! Feel free to ask any questions.
(こんにちは!何か質問があればお気軽にどうぞ。) - Would you like a quick summary of this research?
(この研究の簡単なサマリーをお話ししましょうか?)
④ 相手の発表を褒める・感想を伝える
発表を聴いた後に著者に直接声をかけると、一気に距離が縮まります。
- I really enjoyed your presentation this morning.
(今朝のご発表、大変面白く聴かせていただきました。) - Your talk was very inspiring to my research.
(あなたの発表は私の研究にとって非常に刺激になりました。)
⑤ 名刺・連絡先を交換する&会話をスムーズに切り上げる
雑談が一段落した際、自然に連絡先を交換して会話を終えるテクニックです。
- Do you have a business card? / Can I get your business card?
(お名刺をいただくことはできますか?) - Let’s connect on LinkedIn / via email.
(ぜひLinkedInやメールで繋がりましょう。) - It was really nice talking with you. I hope to see you around!
(お話しできてとても楽しかったです。また会場でお会いしましょう!) - I should probably head over to the next session. Enjoy the rest of the conference!
(そろそろ次のセッションに向かわなければいけません。引き続き学会を楽しんでくださいね!)
3. 会話が盛り上がる「30秒のエレベーターピッチ」の作り方
研究者:
「自分の研究を聞かれた時、どう答えればいいか迷っちゃうんだよね。」
先輩研究者:
「自分の研究を30秒程度で簡潔に伝える『エレベーターピッチ』を用意しておくのがおすすめだよ!ポイントは次の3ステップで組み立てることさ。」
- 【背景・課題】 どんな問題に取り組んでいるか(We are focusing on ~)
- 【手法・アプローチ】 何を使って解決しようとしているか(Using our new technique, ~)
- 【インパクト・応用】 それによって何が可能になるか(This enables us to ~)
例:
“I’m working on polymer materials for batteries. By using machine learning, we are searching for new electrolyte candidates faster. This could potentially double battery lifespan.”
(私はバッテリー用の高分子材料の研究をしています。機械学習を活用して新しい電解質候補を高速に探索しており、これにより電池寿命を2倍に延ばせる可能性があります。)
このように専門的になりすぎず、「何がどう良くなるのか」を短く伝えるのがコツです!
4. ネットワーキングを成功させる3つの心得
- 完璧な文法にこだわらない
国際学会では、非ネイティブ同士で会話することも多くあります。文法の正しさよりも「相手の研究に興味を持つ姿勢」が一番大切です。 - 「相手の発表を褒める」ことから始める
自分から話しかけるのが苦手な場合、聴いて良かったセッションのスピーカーに「Great presentation!」と声をかけるのが一番失敗しないアプローチです。 - 名刺やLinkedInをすぐに取り出せるようにしておく
話が盛り上がったタイミングでスムーズに連絡先を交換できるよう、名刺入れやスマホの準備をしておきましょう。
5. エンディングトーク(まとめ)
研究者:
「『Mind if I join you?』や『What is your main research area?』みたいな定番の決まり文句を持っておくだけで、すごく話しかけやすくなりそう!」
先輩研究者:
「そうだね!まとめると、ネットワーキングのコツはこの3点だよ。」
- 第一声の決まり文句で自然に声をかける
- 自分の研究は30秒のエレベーターピッチで簡潔に
- 最後は『It was nice talking with you!』で心地よく締めくくる
研究者:
「よし!次の国際学会では自分から積極的に声をかけて、海外の研究者とたくさん繋がりを作ってみるね!先輩、ありがとう!」
先輩研究者:
「ぜひ挑戦してみてね!ネットワーキングは新しい共同研究や情報交換のきっかけになる宝庫だから、楽しんでたくさんの人と交流してきてください!」


